銀行に断られた夜、車の中で泣いた話〜ファクタリングとの運命的な出会い〜

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「従業員の給料、来月の支払い、どうしよう…」

会社の資金繰りのことばかり考えて、眠れない夜を過ごしていませんか?

はじめまして。
埼玉県で小さな印刷会社を経営しております、田中健一と申します。

今でこそ、こうして自分の経験をお話しできるようになりましたが、ほんの数年前まで、私もあなたと全く同じ悩みを抱えていました。

銀行から融資を断られ、目の前が真っ暗になったあの日。
「もう、終わりだ…」と絶望したあの夜が、実は私の会社にとって新たな可能性の扉を開くきっかけになるなんて、当時は想像もできませんでした。

この記事は、同じように資金繰りで苦しむ中小企業の経営者仲間へ向けて書いています。

私の恥ずかしい失敗談も、そこから得た学びも、すべて正直にお話しします。
この記事を読み終える頃には、「悩んでいるのは自分だけじゃなかったんだ」と、少しでも心が軽くなっているはずです。

銀行から見放された日

融資を断られた理由とその場の心境

あれは、2019年の秋のことでした。
メインバンクの担当者から告げられた「今回の融資は見送らせていただきます」という一言が、頭の中で何度もこだましました。

理由は、大口取引先の支払いサイトが延長されたことによる、一時的な業績の悪化。
分かっていたことではありましたが、長年付き合いのある銀行だから、きっと分かってくれるはず…そんな甘い期待は、木っ端微塵に打ち砕かれました。

銀行の担当者は申し訳なさそうな顔をしながらも、その目は「返せないかもしれない会社には貸せない」と、はっきり語っていました。
悔しくて、情けなくて、言葉が出ませんでした。

車の中で一人涙した夜のこと

銀行を出て、自分の車に戻った瞬間、張り詰めていた糸が切れました。
ハンドルを握りしめたまま、声を殺して泣きました。

「従業員の顔を思い浮かべると…」
「家族に、なんて言えばいいんだ…」

創業者の父から会社を継いで、がむしゃらに走ってきました。
従業員とその家族の生活を守ることだけを考えて、必死にやってきたつもりでした。
それなのに、このザマか。

誰にも見せられない、社長としての弱い姿。
あの時の絶望感と孤独感は、今でも忘れられません。

妻への告白と家族の支え

その夜、私は意を決して、会社の状況を妻にすべて打ち明けました。
元銀行員の妻は、私の話を黙って聞いてくれました。

そして、一言。
「あなたが一番つらかったわね。でも、まだ終わりじゃない。一緒に考えよう」

その言葉に、どれだけ救われたか分かりません。
一人で抱え込んでいた重荷が、少しだけ軽くなった気がしました。
経営者は孤独だと言われますが、最後の最後で支えになるのは、やはり家族の存在なのだと痛感した夜でした。

初めてのファクタリング体験

経営コンサルタントからの紹介

週明け、私は藁にもすがる思いで、以前から付き合いのあった経営コンサルタントに相談しました。
銀行に断られた経緯を話すと、彼は「田中さん、ファクタリングというのを知っていますか?」と言いました。

「ファクタリング…?」
正直、初めて聞く言葉でした。

「売掛金、つまり請求書を専門の会社に買い取ってもらって、早く現金化する仕組みですよ。融資じゃないから、銀行の審査とは全く別物です」

そんなうまい話があるわけない、というのが私の第一印象でした。

「そんなうまい話があるわけない」という疑念

すぐにスマホで「ファクタリング」と検索しました。
出てきたのは、メリットばかりを強調する派手な広告の数々。
「最短即日入金!」「赤字でもOK!」
ますます怪しく感じました。

しかし、時間は待ってくれません。
従業員の給料日は、刻一刻と迫っていました。
もう、選択肢は残されていなかったのです。

手数料15%の衝撃と決断の背景

コンサルタントに紹介されたファクタリング会社に連絡すると、すぐに担当者が来てくれました。
そして提示された見積もりを見て、私は再び愕然とします。

手数料、15%。

例えば、300万円の請求書を買い取ってもらっても、手元に入るのは255万円。
45万円も手数料で取られるのか…。
銀行の金利とは比べ物にならない高さに、血の気が引きました。

しかし、担当者は言いました。
「融資と違って、これは債権の売買です。万が一、取引先が倒産しても、社長が返済する義務はありません。そのリスクも込みの料率です」

高い。
でも、確実にお金が入る。
従業員の給料が払えないという最悪の事態だけは、絶対に避けなければならない。
私は、震える手で申込書にサインしました。

翌日の現金化と安堵感

そして、翌日の午後。
会社の通帳に、本当にファクタリング会社からの入金がありました。
その金額を見た瞬間、全身の力が抜け、椅子に崩れ落ちそうになりました。

「助かった…」

手数料は確かに痛かったですが、あの時の安堵感は、何物にも代えがたいものでした。
銀行に断られた絶望の淵から、一本の光が差し込んだような感覚でした。

ファクタリングとの付き合い方

危機を乗り越えたその後の継続利用

初回の利用で危機を乗り越えた後も、コロナ禍での売上減少など、何度かファクタリングに助けられました。
緊急避難的な手段としてだけでなく、キャッシュフローを安定させるための一つの選択肢として、計画的に利用するようになったのです。

信頼できる業者との出会いと選定基準

最初の業者とは別に、複数のファクタリング会社と付き合う中で、業者選びの重要性も学びました。
中には、契約内容が不透明な業者や、高圧的な態度の担当者もいました。

私の経験から言える、信頼できる業者を選ぶ基準は以下の通りです。

  1. 契約内容の透明性:手数料の内訳や、償還請求権(ノンリコース)の有無などを明確に説明してくれるか。
  2. 担当者の人柄:こちらの状況を親身に聞いて、専門家として誠実なアドバイスをくれるか。
  3. 実績と評判:会社の設立年数や、他の経営者からの評判はどうか。

最終的には、「この人になら任せられる」と思えるかどうかが一番大切だと感じています。

手数料交渉の工夫と失敗談

付き合いが長くなるにつれて、手数料の交渉もできるようになりました。
継続的に利用することや、信用力の高い取引先の売掛債権を買い取ってもらうことで、当初15%だった手数料を10%近くまで下げてもらうことに成功しました。

もちろん、失敗もあります。
手数料の安さだけで選んだ業者と契約し、後から「債権譲渡登記」という手続きが必須だと言われ、余計な費用と手間がかかってしまったこともありました。
これも高い勉強代でしたね。

依存から脱却するための取り組み

ファクタリングは非常に便利な仕組みですが、それに依存しすぎるのは危険です。
手数料が高い分、利益を圧迫してしまうからです。

私は常に「ファクタリングからの卒業」を目標に掲げ、経営改善に取り組んでいます。
具体的には、

  • 経費の見直し
  • 新規顧客の開拓
  • 支払いサイトの短い取引を増やす

など、地道な努力を続けています。
ファクタリングはあくまで「お守り」のようなもの。
それに頼らなくても良い強い財務体質を作ることが、経営者としての本当の仕事だと考えています。

経営者としての責任と葛藤

従業員を守るための決意

私がなぜ、あれほど資金繰りに必死だったのか。
それは、従業員の生活を守るという、たった一つの責任のためです。

うちには、私が子供の頃から会社を支えてくれているベテラン職人の佐藤さんがいます。
彼の娘さんが大学受験の年、もし給料が払えなかったら…そう思うと、自分の無力さが許せませんでした。
絶対に会社を潰すわけにはいかない、その一心でした。

「社長、ありがとうございます」の言葉に救われた瞬間

ファクタリングのおかげで資金繰りが安定し、念願だった新しい印刷機を導入できた時のことです。
従業員たちが本当に喜んでくれて、特に佐藤さんが私のところに来て、「社長、ありがとうございます」と涙ぐんでくれたんです。

その瞬間、今までの苦労がすべて報われた気がしました。
手数料の高さも、銀行に頭を下げた悔しさも、すべてこの笑顔のためにあったんだと。
経営者冥利に尽きる、忘れられない一日です。

息子との対話と世代間のギャップ

中学生の息子に「なんで印刷会社なんてやってるの?時代遅れじゃん」と言われた時は、さすがに少し傷つきました(笑)。

でも、これも時代の流れ。
ただ「父の仕事を継いだ」だけでは、次の世代には響かないのでしょう。
この会社が、いかに地域に必要とされ、従業員の生活を支えているか。
その価値を、いつか息子にも分かってもらえるような会社にしたいと思っています。

経営者としての孤独とブログへの想い

経営者は、本当に孤独です。
特に資金繰りのような深刻な悩みは、従業員にはもちろん、友人にもなかなか相談できません。

私がブログを始めたのは、そんな孤独を抱える経営者仲間とつながりたかったからです。
「同じように悩んでいる人が、日本のどこかに必ずいるはずだ」
私の失敗談が、誰かの役に立てば。
誰かの「助かった」という一言が、私の力になる。
そう信じて、今日もパソコンに向かっています。

ファクタリングのリアルと誤解

よくある誤解と実際の違い

ファクタリングには、まだ「怪しい」「高利貸しと同じ」といった誤解があるように感じます。
しかし、正しく理解すれば、中小企業にとって非常に心強い味方になります。

よくある誤解実際のところ
借金(融資)でしょ?いいえ、債権の「売買」です。負債にはなりません。
取引先にバレるのでは?2社間ファクタリングなら、取引先に知られずに利用できます。
赤字だと使えない?自社の業績より、売掛先の信用力が重視されるため、利用できる可能性は十分にあります。
手数料が高すぎる!確かに安くはありませんが、スピードと確実性、貸し倒れリスク回避の価値が含まれています。

「緊急避難的な手段」では終わらない可能性

最初は「緊急避難」で利用したファクタリングですが、今では私の経営戦略の一部になっています。
例えば、大きな仕事を受注した際に、材料の仕入れ資金をファクタリングで先に調達する。
これにより、資金不足でビジネスチャンスを逃すことがなくなりました。

使い方次第で、守りだけでなく、事業を成長させるための攻めのツールにもなり得るのです。

計画的な活用と事業の成長の両立

もちろん、無計画な利用は禁物です。
私は必ず、

  • どの売掛債権を
  • いつ
  • いくらで売却するのか

をシミュレーションし、利益への影響を最小限に抑えるようにしています。
ファクタリングで得た時間的な余裕を使って、経営改善を進める。
この両輪を回すことが、事業の成長に繋がると信じています。

同じ悩みを持つ経営者へのアドバイス

もし今、あなたが銀行に断られて途方に暮れているなら、伝えたいことがあります。
それは、「選択肢は、一つじゃない」ということです。

ファクタリングは、あくまで選択肢の一つ。
他にも、公的な融資制度や補助金など、探せば道はあります。
大切なのは、一人で抱え込まず、信頼できる専門家や、私のような経験者に相談してみることです。

まとめ

銀行に融資を断られたあの夜、私は絶望のどん底にいました。
しかし、今振り返れば、あの出来事こそが、私の経営者としての本当のスタートだったのだと思います。

  • 銀行に断られたことは、終わりではなく、新たな可能性への入り口だった。
  • ファクタリングとの出会いが、資金調達の選択肢を広げ、経営の自由度を高めてくれた。
  • 資金繰りに悩むのは、経営者として恥ずかしいことでは決してない。
  • 大切なのは、その悩みから逃げずに、正直に向き合う姿勢。

この記事を読んでくださったあなたが、もし同じように暗いトンネルの中にいるのなら、どうか思い出してください。
顔も知らないどこかの街で、同じように悩み、それでも前を向いて戦っている仲間が必ずいます。

あなたの孤独が、少しでも和らぐことを心から願っています。

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